〜肌と髪は何が違うのか?「死んだ細胞」である髪の真実

【髪が再生しないってどういうこと?】

〜肌と髪は何が違うのか?「死んだ細胞」である髪の真実〜


私たち美容師のカウンセリングでも、よく聞かれる質問のひとつに

「髪の毛って再生しますよね?」
「時間が経てば元通りになりますか?」

という声があります。
しかし結論から言うと――

髪の毛は一度傷んだら、基本的に“再生”はしません。

これは、肌とはまったく違う性質を持っているためです。


🧬 髪の毛は“死滅細胞”でできている

髪の毛は「毛母細胞」が分裂し、角化(かくか)することでつくられます。
角化とは、細胞が死んで、硬いケラチンタンパクに変化すること。

つまり…

  • 頭皮の内側(毛母細胞〜皮脂腺付近)までが生きた細胞

  • 頭皮から出ている髪の毛の部分はすべて“死んだ細胞”

ということなんです。


🧑‍🔬 肌は再生する。でも髪は再生できない理由

肌(皮膚)は表皮の基底層で細胞分裂をし、約28日周期でターンオーバー(新陳代謝)を繰り返します。
傷ついてもかさぶたができて、時間が経てば自然に治りますよね。

しかし髪の毛は、

  • 神経も血管も通っていない

  • 細胞が分裂・再生しない

  • 一度損傷すると、自然回復はゼロ

つまり髪の毛は「爪」と同じように、生えてからは“劣化していくだけ”のパーツです。


⚠️ 「トリートメント=再生」ではない

多くの方が誤解しがちなのが、

「いいトリートメントを使えば、元通りになるんでしょ?」

という考え。

これは**“再生”ではなく、“補修”や“保護”という考え方**が正確です。

トリートメントや美容室のケアは、

  • 髪内部に流出したタンパク質や油分を一時的に補う

  • キューティクルを疑似的に整える

  • ダメージの進行を止める・防ぐ

といった「対症療法的」な役割が中心です。
もちろん効果は大いにありますが、「再生する」わけではありません。


🌿 だからこそ「予防」が何より大切!

髪の性質が「再生しないもの」である以上、
もっとも大切なのは「傷めないこと」。

マイナスをゼロに戻すより、ゼロを保つ方がずっと簡単です。

予防ケアのポイントは:

  • 紫外線、ドライヤー、摩擦などの**“日常ダメージ”を減らす**

  • 必要な栄養補給と保湿を継続する

  • 自分の髪質やダメージに合った適切なアイテム選び

この3つを意識するだけでも、5年後、10年後の髪の美しさは大きく変わってきます。


🔄 唯一「やり直せる」のは、毛根からの“新しい髪”

唯一リセットできるのは、毛根から新しく生えてくる髪です。
毛母細胞や毛乳頭の健康を守ることで、これから生える髪の質を高めていくことは可能です。

そのためには:

  • 頭皮の血行をよくするマッサージ

  • 栄養バランスのとれた食事

  • 睡眠とストレスケア

  • 育毛剤やスカルプエッセンスの適切な使用

といった**“頭皮環境を整える習慣”**が重要になってきます。


✨まとめ:「再生しない髪」だからこそ、“今のケア”が未来を変える

髪は「生きていない」からこそ、ダメージが戻ることはありません。
でも、日々の習慣で「傷ませない」ことも、「より良く育てる」こともできます。

美容室での集中ケアと、毎日の正しいホームケアを組み合わせて、
“再生しない髪”を、できる限り“美しく保つ”ためのケアを続けていきましょう。

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