【髪の成長と育毛の基本】
✅ 第1回:髪が太く育たないのは「血行不良」が原因!?
〜頭皮マッサージと正しい育毛習慣のすすめ〜
「髪の毛が細くなってきた気がする…」
「以前よりボリュームが出なくなってきた…」
そう感じている方は、もしかすると毛根部の血行不良が原因かもしれません。
髪の成長は毛根の深部にある毛乳頭と毛母細胞の働きによって成り立っています。
この毛乳頭に血液が十分に届かない=栄養や酸素が届かない状態になると、髪は細く、ハリ・コシのないものになってしまうのです。
■ 血行不良を引き起こす3つの原因
① 頭の凹凸による頭皮の緊張
私たちの頭蓋骨には凹凸があり、その出っ張り部分では頭皮が引っ張られやすく、血管が圧迫されて伸びてしまう傾向があります。
とくに後頭部・側頭部・前頭部の一部などは、**血流が届きにくい“冷えゾーン”**になりがちです。
② 自律神経の乱れ
ストレスや不規則な生活が続くと、自律神経のバランスが崩れ、毛細血管が収縮しやすくなります。
その結果、毛乳頭への血流が低下し、髪の成長を妨げてしまうのです。
自律神経と毛髪の関係は近年の研究でも注目されており、交感神経の過剰な緊張が血管収縮を引き起こすという報告があります(2023年 日本毛髪科学会より)。
③ 低血圧・貧血
鉄分不足や慢性的な低血圧は、血液中の酸素運搬能力が低下し、髪をつくる細胞に酸素と栄養が届かなくなります。
とくに女性に多い鉄欠乏性貧血は、薄毛や抜け毛の一因として広く知られています。
■ 血流が改善されると何が起きるの?
血流がしっかり届くようになると、毛乳頭に栄養と酸素が供給され、毛母細胞が活性化。
これにより「髪の成長スピードが安定」「太く・しっかりした髪質になる」といった効果が期待できます。
■ 育毛ケアで大事なのは“続けること”
育毛剤やスカルプケアを始めたばかりの方に多いのが、「数週間で変化が見られないからやめてしまう」というケース。
ですが、髪の毛は1ヶ月に1cmほどしか伸びませんし、毛根の細胞サイクルも長期的です。
育毛の効果を実感するには、最低でも半年〜1年の継続が必要とされています。
💡ポイント:
育毛剤は「頭皮に合ったもの」を選ぶ
毎日のマッサージを習慣化すること
頭皮が柔らかい状態=血流が良好なサイン
ちなみに昔、「頭皮を叩くと良い」と言われていた時代がありましたが、これは誤解。
叩く刺激は炎症の原因になることもあるため、指の腹でやさしく揉みほぐすマッサージが基本です。
次回は、髪の本数・抜け毛のしくみ・髪の寿命や季節変動について、より詳しく解説します!