🌿【髪が生まれるしくみとヘアサイクル】
✅ 第1回:髪の毛はどうやって生える?
〜毛乳頭・毛母細胞・ケラチンのはたらき〜
「最近、髪が細くなってきた…」「以前よりボリュームが出ない…」
そういったお悩みを感じる方が年々増えています。
髪の毛の見た目に変化が出たとき、まず注目すべきは**「髪の成長メカニズム」**です。
髪の毛はどこで、どうやって作られているのか?を知ることが、正しいケアの第一歩になります。
■ 髪をつくる工場:毛根の仕組み
髪の毛は「毛根(もうこん)」という皮膚の奥にある器官で作られています。
その中心部にあるのが「毛乳頭(もうにゅうとう)」。
毛乳頭は、毛細血管から栄養と酸素を受け取り、周囲にある**毛母細胞(もうぼさいぼう)**に「分裂して髪を作りなさい」という信号を送ります。
毛母細胞はこの指令に従って活発に細胞分裂を繰り返し、やがて「角化(かくか)」という変化を経て、髪の主成分であるケラチンタンパク質に変わっていきます。
これが、髪の毛の元になる構造です。
■ 生きた細胞と死んだ細胞
実は、髪の毛のうち**皮膚表面より下にある部分だけが“生きた細胞”**です。
皮脂腺のあたりを境に、そこから上はすべて「角化」した“死んだ細胞”。
つまり、地上に出ている髪はもう生きていない組織なのです。
このため、美しい髪を育てるには「頭皮の内側=毛根部分」の健康が不可欠。
髪が細くなってきた、ハリ・コシが失われた…という変化は、毛母細胞や毛乳頭のはたらきが低下しているサインとも考えられます。
■ 髪の色も毛母細胞で決まる!
毛母細胞の中には「メラノサイト(色素細胞)」という細胞も含まれています。
ここで生成されたメラニン色素が、髪に色を与えます。
つまり、白髪になる=メラノサイトの機能低下。
加齢や酸化ストレスによりメラニンが作られなくなると、色のない白髪が生えてくるようになります。
🧠 ここまでのまとめ
髪の成長には毛根の奥にある毛乳頭・毛母細胞の活動が不可欠。
血行・栄養・ホルモン・ストレスの影響を強く受けるため、外側だけでなく内側のケアが重要です。
次回は、髪の毛の生え変わりサイクル「ヘアサイクル」について詳しく解説します!