【髪質とカラーの関係】
〜髪の色素・太さ・赤みの関係性から理想の色を引き出す方法〜
「この前アッシュ系にしたのに、数日で赤っぽく戻っちゃった…」
「カラーをしても思い通りの色味にならない…」
そんな経験はありませんか?
実はそれ、髪質と髪の持つ“メラニン色素”が関係しているんです。
今日は、「髪の色素」と「髪の太さ・癖・カラーの発色や色持ち」の関係について、少し専門的にお話ししますね。
◆ 髪の太さと色素の関係
髪の色味に深く関係するのが、メラニン色素。髪には主に2種類のメラニンが存在しています。
ユウメラニン(黒〜赤茶系)
フェオメラニン(黄〜赤系)
日本人の髪は黒髪が多いですが、その黒の正体は、赤みを含むユウメラニンが多いから。
特に、髪が太かったり、癖毛だったりする方は、この赤系の色素が多く含まれる傾向があります。
一方で、髪が細く柔らかい方は、ユウメラニンの含有量が少ない=赤みが少ないため、透明感のあるカラーやアッシュ系の発色がしやすいという特徴があります。
◆ 髪質によっておすすめの色が変わる!
髪の太さや色素量によって、色味の持ち方や見え方が変わってきます。
髪質 | 含まれる色素 | 向いている色味 | 備考 |
---|---|---|---|
細い髪 | 赤味が少ない | アッシュ・ベージュ・イエロー系 | 明るくなりやすく、透明感が出やすい |
太い髪/癖毛 | 赤味が多い | オレンジ・レッド・コーラル系 | 色持ちが良く、深みのある色が映える |
赤味が多い方が無理にアッシュ系を選ぶと、「色がすぐ抜けた」「思ってた色と違う」などの違和感を感じることがあります。
そのため、“自分の髪質に合った色味”を選ぶことが、色持ちと満足感を高める近道なのです。
◆ アッシュ系カラーが難しい理由
アッシュカラーとは、赤みを極力排除した寒色系カラー。透明感があり柔らかく見える色味で人気ですが、日本人の髪質とはやや相性が悪いのが正直なところです。
その理由は…
日本人の黒髪の脱色過程:
黒 →
赤茶 →
オレンジ →
黄色(金髪) →
ペールイエロー(白に近い)
赤系の色素が残っている段階(レベル8程度)では、アッシュ系の寒色は思うように発色しません。
つまり、「赤みが残っているのにアッシュを乗せると、濁ってくすんだ色になる」または「すぐに赤茶ける」といった現象が起こりやすいのです。
◆ 対策方法:色素コントロールと薬剤選定
アッシュ系に寄せたいけど、髪に赤みが多い…そんな時は、以下のような対策が有効です:
マット系(緑色)で赤みを補色する
→ 赤+緑で中和し、くすみを加えてアッシュっぽく見せるブリーチで明るくし、赤味を飛ばしてからアッシュを重ねる
→ ダメージは増えるが発色はしやすくなる細い毛や色素の少ない人なら、低明度でも発色しやすい
→ 必ずしも高明度(明るさ)にしなくてもよい
近年は、赤味を強力に抑えるための染料成分(例:ブルーバイオレットピグメントなど)を多く含んだカラー剤も増えてきました。これらのカラー剤を適切に使うことで、従来よりも髪質に合った寒色系カラーが表現しやすくなっています(2024年・最新カラー剤トレンド)。
◆ まとめ:髪質に合った色選びがカラーを成功させるカギ
髪の色味は、「好きな色を選ぶ」だけでは思い通りにいかないこともあります。
だからこそ、髪質・太さ・色素量・明るさ・カラー履歴などをトータルで判断して、最適な色味とカラー剤を選ぶことがとても重要です。
Shi-ki.では、カウンセリングで髪の状態をしっかり確認し、
お客様の「なりたい」と「似合う」と「髪の健康」を両立するご提案をしています。
「今までアッシュ系がうまく入らなかった」
「色持ちが悪くてすぐに赤茶けてしまう」
そんな方こそ、ぜひ一度ご相談くださいね。