【髪に使われる“シリコン”とは?】シリコン・シリコーンの特性と正しい使い方
こんにちは。
今回は、シャンプーやトリートメントによく含まれている「シリコン」や「シリコーン」について、改めて詳しくお話ししていきます。
「ノンシリコンが良いって聞いたけど、実際どうなの?」
「髪に使っても大丈夫?」
そんな疑問をお持ちの方にも、わかりやすく解説していきます。
■ そもそも“シリコン”って安全なの?
はい、とても安全性の高い成分です。
私たちが美容やヘアケアで触れる「シリコン」は、正確には「シリコーン」と呼ばれる合成化合物で、シャンプーやトリートメント、スキンケア製品などに広く使われています。
また、医療現場でも使用されており、例えば以下のような用途があります。
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美容整形のシリコンインプラント(体内に埋め込まれる素材)
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血管内に挿入する医療用チューブ(カテーテル)
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ペースメーカーや人工関節の一部素材 など
これらに使用される理由は、アレルギー反応を起こしにくく、生体への親和性が非常に高いためです。
体内に長期間入れても悪影響が出にくいという、非常に信頼性の高い素材なんですね。
■ シリコーンの髪への働きと注意点
ヘアケア製品に配合されるシリコーンには、髪の表面をなめらかに整え、摩擦を防いでくれる効果があります。
また、手触りを良くしたり、ツヤを出したりと、見た目にも嬉しい変化が期待できます。
ただし、すべての髪質にとって万能というわけではありません。
シリコーンには次のような性質があります:
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健康な髪ほどシリコンが吸着しやすい
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傷んだ部分よりも、根元付近の健康な髪に多く吸着する
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結果として、髪の根元が重たくなり、ボリュームが出にくくなることがある
そのため、特に以下のような方にはノンシリコンシャンプーの方がスタイリングがしやすく感じられることが多いです:
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細毛・軟毛の方
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トップにボリュームを出したいヘアスタイルの方
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髪がペタッとしやすい方
■ トリートメントは「毛先中心」に使いましょう!
実は、多くのトリートメント製品にもシリコーンは配合されています。
これ自体は悪いことではありませんが、使い方がとても重要です。
よくある間違いとして、
髪をかき上げるように、根元から全体にトリートメントをなじませる
という方がいらっしゃいます。
でも、これは実はNGなんです!
✅ 正しいトリートメントのつけ方:
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根元にはつけず、毛先〜中間を中心に
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傷みが気になる部分に、やさしくなじませる
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放置時間が必要な場合は、説明に従ってしっかり浸透させましょう
髪の根元にはもともと頭皮から分泌される皮脂があり、それが自然な保湿・保護の役割を果たしています。
一方、毛先は皮脂が届きにくく、乾燥しやすい部分。だからこそ、ケアが必要なのです。
■ まとめ:髪質に合わせた「シリコーンとの付き合い方」を
シリコーンは決して「悪者」ではありません。
手触りやツヤを出したい方にはとても有効な成分ですし、ブリーチ毛やダメージが大きい髪には保護効果も期待できます。
ただし、
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髪のボリュームを出したい
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細くてペタンとしやすい髪質
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根元の軽さをキープしたい
といったお悩みをお持ちの方は、シリコーンの量や使用箇所を意識することで、ぐんと扱いやすくなるはずです。
ぜひ、ご自身の髪質やスタイルに合わせて、上手に選んでみてくださいね。
迷ったときは、いつでもお気軽にご相談ください!