シリコンの特徴と活用例を美容の視点から解説


最近は「ノンシリコンシャンプー」が当たり前のように店頭に並んでいますが、少し前には「シリコンは髪に悪い」という意見と「そんなことはない」という意見が飛び交い、“シリコン論争”とも言えるような話題になりましたよね。

今回は、そんな「シリコーン(シリコン)」の本当の特徴について、美容のプロの目線から解説していきたいと思います。


◆ シリコーンとは?その基本的な特徴

まず、「シリコーン(Silicone)」と「シリコン(Silicon)」は似ているようで全くの別物です。
シリコン(元素記号:Si)は半導体などに使われる無機物ですが、シリコーンはそれに酸素や炭素、水素などが結びついた合成樹脂のこと。

このシリコーンには、次のような優れた特徴があります:

  • 伸びが良く、サラッとした感触

  • 撥水性に優れている(=水をはじく)

  • 無色透明で、無味無臭

  • 髪や肌にツヤ(光沢)を与える

  • 人体への安全性が非常に高い

さらに付け加えると、

  • 熱や寒さに強く、温度変化に耐性がある

  • 紫外線や風雨にも強く、劣化しにくい

  • 電気を通さない絶縁性がある

など、化粧品以外でもあらゆる分野で重宝されている、とても万能な素材なんです。


◆ シリコーンの意外な活躍場所とは?

シリコーンは髪や肌に使われるだけではありません。
実は、私たちの身の回りのさまざまな製品に使われているんです。

たとえば、

  • 🍳 キッチン用品(シリコン製のヘラや鍋つかみなど)

  • 🖊 筆記具のグリップ部分やペンのクリップ

  • 👶 哺乳瓶の乳首部分

  • 👁 ソフトコンタクトレンズ

  • 🏥 体内に挿入される医療用チューブや人工血管など

といった、肌や粘膜に直接触れるものに使用されていることからも、高い安全性がうかがえますよね。


◆ 化粧品に使われる4つの代表的なシリコーン成分

化粧品、特にスキンケアやヘアケア製品に使われるシリコーンは、大きく以下の4種類に分けられます。


① ジメチルシリコーン

最もベーシックなシリコーン成分。
ヘアケアではすべりや指通りの良さツヤ感を出すために使われます。トリートメントや洗い流さないヘアオイルなどに多く含まれています。


② 揮発性シリコーン

乳液やクリームなど、スキンケアの油分の主剤としてよく使われる成分です。
揮発性のため、塗った後にサラッとした感触に仕上がるのが特長。
ヘア製品では希釈剤として使われ、軽やかな仕上がりを実現します。


③ アミノ変性シリコーン

こちらは主にヘアケアで使われるシリコーン。
柔らかさ、保湿感、しっとりとした仕上がりが持続するため、ダメージケア用のトリートメントなどに多く含まれています。
スキンケアにはほとんど使われません。


④ ポリエーテル変性シリコーン

スキンケアではなめらかさ・伸び・ツヤを出したり、化粧崩れを防ぐために配合されることが多い成分。
ヘアケアでは、すべりの良さ・しっとり感・まとまりを出す目的で使われています。
一部のスキン製品では、ツヤ出し成分として使われることもあります。


◆ シリコーンは「悪」ではなく、目的に合わせて使い分けるもの

「ノンシリコン=優しい」「シリコン=悪い」といった極端なイメージを持たれてしまいがちですが、実際には、髪質や仕上がりの好みに応じて使い分けることが大切です。

たとえば:

  • 細毛・軟毛でボリュームが出にくい方 → ノンシリコンシャンプーが向いている

  • ダメージ毛でパサつきやゴワつきが気になる方 → シリコーン入りトリートメントでツヤとまとまりを補う

といったように、シリコーンは「悪者」ではなく、目的に応じて上手に取り入れるべきアイテムなんです。


◆ まとめ

シリコーンには、私たちの髪や肌、そして生活をより快適にしてくれる、たくさんのメリットがあります。

「ノンシリコンにしたけど、髪が広がってまとまらない…」
そんなときは、必要な場面だけシリコーン入りのアイテムを取り入れてみるのもひとつの手です。

あなたの髪質やライフスタイルに合った選択を、ぜひ楽しんでみてくださいね♪

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