【トリートメント講座①】
「洗い流す vs 洗い流さない」あなたは違いを理解していますか?
シャンプー後に当たり前のように使っている「トリートメント」。
でも、「洗い流すもの」と「洗い流さないもの」には、はっきりとした役割の違いがあるのをご存じですか?
今回は、美しい髪を保つために欠かせない「2つのトリートメントの違い」とその目的についてお話していきます。
💧シャンプー後の“洗い流す”トリートメントの役割
まず、シャンプー後に使う洗い流すトリートメント。
こちらの目的はずばり、髪内部に水分や油分、アミノ酸などの栄養素を補給すること。
シャンプーで頭皮や髪の汚れを落とすと、髪表面は一時的に無防備な状態になります。
このときに栄養や保湿成分を与えることで、髪の内側から補修をするというわけです。
洗顔後に化粧水や乳液をつける感覚に近いですね。
お顔も何もケアしなければ乾燥するように、髪も放っておくとどんどん潤いが失われてしまいます。
💡髪は「死滅細胞」。だから補うしかない
ここで重要なのが、髪の構造です。
髪の毛は「毛母細胞」の分裂と角化によって作られますが、**頭皮から出ている部分はすべて“死滅細胞”**です。
つまり、「自己修復できない」=一度ダメージを受けると自然には戻らないのです。
肌と違って、髪は血液も神経も通っていません。
だからこそ、外からの補給と保護が絶対に必要になります。
🌿洗い流すトリートメントで得られるメリット
髪内部の栄養(タンパク質・セラミド・アミノ酸など)を補充
水分や油分をバランスよく整える
キューティクルのダメージ補修
髪のもつれやパサつきを防ぎ、手触りを改善
最近では、ナノ化された補修成分や、内部まで浸透する低分子ケラチンなど、進化した処方の製品が増えており、より持続性の高い補修が可能になっています。
🧴指通りを良くする=キューティクル保護にもつながる
特に、濡れた髪は摩擦にとても弱い状態。
指通りが悪いまま無理にブラシを通すと、キューティクルが剥がれ、さらに傷んでしまうリスクがあります。
洗い流すトリートメントは、髪を柔らかく整えて、絡みを防ぎ、摩擦ダメージを減らす効果もあるのです。
✨髪のダメージケアの基本は“減点法”
髪は「減点法」でしか変化しません。
ダメージが蓄積すればするほど、元には戻らず、切るしかなくなってしまいます。
だからこそ、洗い流すトリートメントで日々の小さな傷みを補いながら、「減点」をできる限り抑えていくケアが大切です。
🔜次回(後編)では、洗い流さないトリートメントの役割や使い方、ドライヤーや熱との関係、そしてサロンでの補修メニューについて詳しくお話していきます。