【トリートメント講座②】
洗い流さないトリートメントの“守る”力とは?
前回は、シャンプー後に使う「洗い流すトリートメント」についてお話しました。
今回はもうひとつの主役、**「洗い流さないトリートメント(アウトバストリートメント)」**の役割と選び方について詳しくご紹介します。
🛡️ 洗い流さないトリートメントは「守る」ケア
シャンプー後に髪をタオルドライしてから使うアウトバストリートメントは、
主に **「外的ダメージから髪を守る」**ためのアイテムです。
とくに、こんな場面で活躍します:
ドライヤーやアイロンの熱ダメージからの保護
紫外線による乾燥や酸化ダメージの軽減
摩擦によるキューティクルのはがれを予防
静電気や広がりの防止、まとまりのキープ
特に近年は、**ドライヤー熱を利用して毛髪を補修・強化する「ヒートアクティブ成分」**を配合した製品が増えており、「ただ守る」だけではなく「強くする」方向に進化しています。
🔥 熱から守るだけじゃない!むしろ「熱を味方にする」時代
従来は「熱=髪に悪いもの」でしたが、
最近は熱を味方にする成分が注目されています。
例)熱と反応して働く成分:
エルカラクトン(γ-ドコサラクトン)
→ ドライヤー熱に反応して毛髪内部のケラチンと結合し、うねりを整えツヤを与えるメドウフォーム-δ-ラクトン
→ 熱によってキューティクルのすき間を埋め、保水力を高める
つまり、正しい成分を使えば、**ドライヤーやアイロンは“髪をきれいにするツール”**にもなるということです。
☀️ 紫外線や摩擦から髪を守る重要性
肌と同じように、髪も紫外線でダメージを受けます。
特に夏場や海・プールのあとは、髪の水分と色素が壊れやすく、パサつきや色落ち、退色の原因になります。
また、乾いた髪のまま寝ると枕との摩擦でキューティクルが剥がれ、翌朝の髪がまとまらなくなったり、枝毛の原因になったりも。
洗い流さないトリートメントは、そんな「日常の小さな摩耗」から髪を守るバリアの役目を果たしてくれるのです。
🧴 オイル・ミルク・ミスト…どれを使えばいい?
洗い流さないトリートメントにはいくつかのタイプがあります。それぞれの特徴を知って、自分に合ったものを選びましょう。
タイプ | 特徴・おすすめ |
---|---|
オイル | ツヤ・広がり防止・熱保護に◎。パサつき髪におすすめ |
ミルク | 保湿力が高く、しっとり重め。乾燥毛・ダメージ毛向き |
ミスト | 軽めで均一に塗布しやすく、細毛・軟毛におすすめ |
最近では、2層式でオイルと水分をミックスしたミストタイプや、紫外線カット効果を持つUVカット成分配合タイプも登場しています。
🛠️ サロンでの補修×ホームケアで持続力アップ
髪の芯まで補修するには、サロンでの集中トリートメントが効果的ですが、
それを**「持続させる」「ダメージを防ぐ」**のがホームケア=アウトバストリートメントの役割。
特に以下のような方には必須です:
毎日ドライヤーやアイロンを使う
カラーやブリーチ、パーマをしている
紫外線に長時間さらされる生活
枝毛・切れ毛が気になる
まとまりやツヤがほしい
🌿「補う・守る・育む」3ステップのトリートメント習慣
トリートメントは、ただ使えばいいわけではありません。
毎日のルーティンに正しいステップで取り入れることで、髪は本来の美しさを取り戻していきます。
洗い流すトリートメントで補修・保湿
洗い流さないトリートメントで熱・紫外線から守る
頭皮マッサージやインナーケアで育む(育毛との併用)
これが現代の“正しい髪のエイジングケア”です。
🎀まとめ:髪は「守るケア」でダメージから解放される
髪は死滅細胞――つまり一度壊れたら戻らない繊細なパーツです。
だからこそ、**「毎日どれだけ傷めずに過ごせるか」**が美髪を育てるカギになります。
洗い流さないトリートメントは、髪の一日を守る「シールド」。
ぜひ自分に合った1本を、日々のケアに取り入れてみてくださいね。